同じプロジェクトで同じポジション、クライアントもエージェントも同じとなると、単価はなかなか上がりません。
単価を上げていくには事前に戦略を考えておくといった事前準備が必要です。
特にSESではプロジェクト期間が中長期になるので、単価が少しでも上がると、年間の収入が大幅にアップします。
単価を上げる方法について書いてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
交渉する(クライアント)
単価アップ率:
交渉のしやすさ:
交渉相手は2社あり、状況に応じて対象が変わります。
- エージェント経由でクライアントに交渉
- エージェントに交渉
まず、「エージェント経由でクライアントに交渉」についてお伝えします。
同じクライアントから評価され、別プロジェクトにスライドしたりとだいたい1年以上継続していると、交渉することで単価が上がる可能性もあります。
いきなり交渉しても予算管理している以上、案件・プロジェクトが切り替わる時に交渉するのがベストといえます。
もしくは、プロジェクト期間中だったとしても、担当範囲が当初よりも広がった場合や、より多く任されたなども交渉の余地ありです。
交渉についてはエージェントに相談してみましょう。
交渉する(エージェント)
単価アップ率:
交渉のしやすさ:
次にエージェントに交渉ですが、先ほどのエージェントを経由してクライアントに単価上げてほしい!と交渉していたものとは異なり、エージェント自身に単価を交渉することになります。
交渉の土台に上がりやすいケースとしては、同じエージェント経由で参画しているエンジニアがいた場合、同じエージェント経由だからといってそのエンジニアの尻拭いをさせられるケースです。
もちろん、プロジェクトなのでお互いに持ちつ持たれつだと思いますが、限度はあると思います。(ビジネスなので・・・)
僕も何度もあるのですが、稼働が毎日2時間以上増える場合は許容できないので、交渉していました。
特にそのエージェント会社の社員という場合の方が、交渉しやすいです。(自社の人間なので他に迷惑かけられないですし・・・)
もし、上記のようなケースがあった場合はぜひ交渉してみてください。
案件を変える
単価アップ率:
交渉のしやすさ:
単純に次の案件につくことです。
経験値が増えれば次の案件を探す際に特に気をつけることは、必ずエージェントに希望単価を上げて探してもらうようにしてください。
勝手にエージェントが単価を上げてくれることは基本的にないので、必ず伝えてください。
「現在、単価70万円ですが、次は75万円の案件をご紹介いただけますでしょうか」
といった感じで、エージェントに伝えてください。
クライアント直契約に変える
単価アップ率:
交渉のしやすさ:
クライアントと直接契約することができれば、単価は大幅にアップします。
通常だとエージェントが間に入ることで手数料がかかってしまいますが、直接だと手数料が発生しないため、大幅な収入増が見込めます。
会社員の時からこれまでの活動の中で、クライアントの方とも交流があったりするかもしれません。
エージェントに紹介いただかなくても、直接クライアントと契約するチャンスがある場合はこちらの方法をお勧めします。
ただしいくつかポイントがありますので、ポイントを認識した上でクライアントにクライアントにお話しください。
- 取引規模(例えば個人や法人)等、与信によって直接はNGの可能性あり
- プロジェクト途中で商流を変えない
- 契約書等の書類を用意する可能性がある
取引規模(例えば個人や法人)等、与信によって直接はNGの可能性あり
クライアントによっては、「個人での契約がNG」等といった場合があります。
個人で活動しているフリーランスは、何か問題が発生した場合に補填がありません。
通常企業であれば、一人のエンジニアが病気や怪我でプロジェクトを離脱せざるを得ない時にも、代わりのエンジニアを入れるように動きます。
フリーランスは代わりがいないため、クライアントとしては別でエンジニアを探さなければなりません。
あくまで上記は1例でしかありませんが、個人だとクライアントとしては多くのリスク許容しないといけません。
プロジェクト途中で商流を変えない
これは「商流飛ばし」といって、SES業界ではタブーとされています。
ですので、プロジェクトに参画していてクライアントと仲良くなったので、途中で直接契約に切り替えたいと思ってもしない方が良いです。
契約書等の書類を用意する可能性がある
エージェントが間にいる場合は契約書等の書類を1から準備することは基本的にないかと思います。(必要なのはスキルシート、見積書、請求書、作業報告書ぐらいかと)
契約書や発注書についてはクライアントで準備いただけることもありますが、場合によっては求められることもあります。
特に契約書はネットで転がっているものを使用するのは皆さんの事業に適したものではない可能性もありますのでリスクがあります。
重要書類については、士業の先生にお願いして作成してもらった方が良いかと思います。
商流を飛ばす ※お勧めしません
単価アップ率:
交渉のしやすさ:
先ほど「クライアント直契約に変える」でも書きましたが、「商流飛ばし」はしない方が良いです。
理由については下記を参考にしてください。
https://kurobuchi-con.com/ses-commercial-distribution-risk/
まとめ
基本的にはプロジェクト期間中に単価をあげようとすることはお勧めしません。
フリーランスで活動している以上、ビジネスとしてどのように売上を増やしていくか常に考えておくべきだと思いますので、タイミングを逃さずしっかり準備しておくべきかと思います。
交渉する際は事前に交渉ポイントを整理してから望んでください。交渉するポイントは下記のようなところかと思います。
- 交渉の余地があるポイント
- ゴール設定(単価を上げる場合はいくらにしたいのか)