20代、30代のITフリーランスは今後仕事があるのか、フリーランスとして活動続けられるものなのか、どんな仕事になるものなのか知りたい方も多いかと思います。
最新調査データと傾向をもとに、中高年フリーランスのリアルな働き方を紹介します。
これからのキャリアや事業の方向性として、参考にしてみてください。
1. 年齢構成と分布
まずはフリーランス全体の年齢構成を見てみましょう。
フリーランス実態調査レポート(ITフリーランス白書2025)によると、フリーランス全体では40代が最も多く(38.5%)、次いで50代(20.4%)、60代(4.1%)という構成になっています。
IT分野に絞ると、40代がボリューム層で、50代も一定数存在、60代は専門性を活かして活動する人が多いようです。
2. 案件状況
次に、年代別の案件状況を見ていきましょう。
レバテックフリーランス – 案件検索によると、以下のようになっています。
- 40代:経験と実績が評価され、案件は豊富。上流工程やPMポジションで強みを発揮。
- 50代:継続は可能だが、技術者として最前線よりもアーキテクトや顧問的立ち位置にシフトする傾向。
- 60代:案件獲得に苦労する人が多い(回答が70%超)。知識を活かした高付加価値案件を得ているケースもある。
上記を見ていくと、40代はこれまでしっかりとキャリアを積んでいれば問題なく仕事ありそうです。
やはり50代、60代になると、案件獲得にするのには非常に苦労しています。
これまでと同じようにプロジェクトに参画するだけでなく、ポジションも異なって活躍する人もいるようです。
3. 単価・収入
単価については、Midworks – フリーランスの平均年収調査によると、以下の通りです。
- フリーランスエンジニアの平均単価は月70〜90万円程度が相場。
- 40代:スキル次第で100万円超案件も狙える。
- 50代:単価がやや下がる傾向もあるが、役割をシフトすることで高単価維持も可能。
- 60代:相対的に単価は下がるが、顧問・コンサル系ポジションでは高額案件も存在。
案件状況と同じように単価についても40代がピークとなるようです。
4. 継続年数・寿命
フリーランスをどのぐらい続けている方が多いのでしょうか。
フリーランス協会 – 実態調査レポートによると、以下の通りです。
- フリーランス活動期間は「2〜5年未満」が最も多い(約31%)。
- 「8年以上継続できている」人は15%程度と少数派。
- 年齢よりも「スキルアップ・市場適応・営業力」が継続のカギ。
IT系に限らず全フリーランスのデータではありますが、長期間続けている方は少数派ですね。
年齢以前に、安定して収入を得られなくなり辞めていく方が多いようですが、ITフリーランスになると、SESなども踏まえるともう少し長く続けている方が多いとは思います。
5. 続けるか?正社員に戻るか?
doda – ITエンジニア転職市場予測によると、「今の働き方を維持したい」が62.2%と多数派です。
やはりフリーランスとして長く活動したい方は多いですね。
6. リスクと対策
では、40代、50代、60代でもITフリーランスとして活動するために気をつけるべき点と対策について認識しておきましょう。
TechCamp – フリーランスのリスクと対策によると、以下の通りです。
- リスク:年齢による案件獲得ハードル、スキルの陳腐化、健康問題。
- 対策:技術キャッチアップ、人脈づくり、専門領域の深堀り、役割転換(PM/顧問など)。
年齢による案件獲得ハードルを下げるために、できるだけ早いうちから今後のキャリアについて考えて行動しておかなければなりません。
技術系か管理系か大きく分かれます。そこに加えて専門領域を強化していきましょう。
それ以外にも、クライアントとの信頼関係を構築、人脈づくりなど、営業力にも力を入れておく必要があります。
まとめ
40代・50代・60代のITフリーランスを継続していくには、大きな課題があります。
できるだけ早くキャリアを考え、行動することで道は開けやすくなります。
とはいえ、年齢によって必ず仕事がないという状況ではありません。すでに活躍しているフリーランスをモデルケースとして、知見を活かせばまだ活躍可能です。