リモートワークは自由度が高く、通勤のストレスからも解放される働き方です。
しかし一方で、運動不足・生活リズムの乱れ・孤独感・体調不良といった健康リスクを抱えやすいのも事実です。実際に健康に影響ある人をよく見かけます。特にフリーランスは「倒れたら収入が止まる」ため、健康管理がキャリア継続のカギになります。
この記事では、在宅ワーク歴の長いフリーランスとして実践してきた内容と、専門的な調査や文献から得られた知見をもとに、健康を守るための方法を網羅的に解説します。
運動・食事・睡眠・メンタル・作業環境の5つの観点で、今日から取り入れられる具体策を紹介します。
1. 運動不足対策|座りすぎを防ぐ習慣をつくる
在宅ワーク最大の課題は「体を動かさない」ことです。長時間の座り姿勢は腰痛や肩こり、血流悪化を招きます。
長期間続けば、糖尿病、心疾患、癌などの死亡リスクが非常に高くなるとされています。
WHOの報告によれば、1日約60分〜75分の中強度の運動(早歩きぐらい)で座りすぎのリスクを相殺できるとされています。
座りすぎが問題というより活動量が少なくなるという見解もありますので、どちらにしても活動量を上げていくことがポイントとなりそうです。
ただ、1日約1時間の運動を取り入れるのはかなり大変だと思います。
そこでいろんな文献をもとに具体的な方法をまとめてみました。
具体的な方法
- 自宅ではスタンディングデスクに切り替え、1日2時間は立って仕事する
- 30分の中で2分だけ立ち上がって軽く体を動かす
- 1分間に250回の貧乏ゆすりをする(休憩を挟み何度か繰り返す)
- 1日60分ぐらいが難しければ、1日に2、30分早歩きする
※リンクは参考文献
やはり通勤している方は多少ながら歩くことで死亡リスクを低下させていることになりますので、在宅だと少し意識して改善していく必要があります。
「ながら運動」を生活に組み込むのがポイント。特別な時間を確保しなくても、小刻みな運動を積み重ねることで体調が大きく改善します。
打ち合わせするときはスタンディングデスクを使い、食事の時間で歩いてお店に行くなど、1つずつ導入してみましょう。
2. 食生活の改善|集中力を支える栄養バランス
在宅だと「ついカップ麺やコンビニ弁当」というパターンが増えがちです。しかし栄養が偏ると集中力が落ち、免疫力も下がってしまいます。
特に必要以上の糖質は、集中力を妨げる眠気やモチベーション低下の原因にも繋がります。
意識したい食習慣
- 食事は糖質控えめ+食物繊維多め+タンパク質多め
- 間食はナッツ・ドライフルーツ・高カカオチョコに置き換える
- 水分補給を意識し、エナジードリンクなど糖質が高い清涼飲料水に頼らない
- 週1か週2でチートデイを作る
在宅ワークだからこそできれば「自炊」しやすい環境を活かしましょう。タンパク質・野菜・発酵食品を取り入れるだけでも、体調は安定します。
プロテイン・レバレッジ仮説という考え方があるのですが、必要量のタンパク質が満たされるまで、カロリー摂取を続けてしまいます。
つまり、高タンパク質を摂取することで身体は満たされ、満腹感も出てくるかと思います。
エナジードリンクに入っている成分はほぼ糖質です。血糖値も上がりやすいですので、できれば飲むのは控えましょう。
また食事制限を行っているとストレスに感じるようでしたら、週1、2の間隔でチートデイを作り、制限もなく食べましょう。また厳しめの制限をしていれば代謝も下がってきます。
3. 睡眠と生活リズム|夜型を防ぎ、生産性を保つ
在宅勤務では「夜更かし→朝寝坊」の悪循環に陥りがち。睡眠の質はその日の集中力や気分に直結します。
睡眠改善の具体策
- 毎朝同じ時間に起床し、仕事開始時間を固定する
- 寝る1時間前はスマホ・PCを見ない(ブルーライトカット)
- 寝室と作業部屋を分け、ベッドで仕事をしない
- 照明を工夫し、夜は暖色系でリラックス環境に切り替える
- 砂糖の量を減らす
まだ他にも対策もありますしNGな行動もありますが、まずは比較的取り入れやすくて効果が高いものを挙げました。
フリーランスにとって「生活リズムの自律性」は収入の安定に直結。睡眠時間を削らず、規則的な習慣を維持することが最大の自己投資になります。
4. メンタルケア|孤独とストレスを軽減する
在宅ワークは人と会う機会が少なく、気づかないうちに孤独感やストレスを抱えがちです。メンタル不調は作業効率だけでなく、モチベーションや健康全体にも影響します。
実践できるメンタルケア
- 週に1回は外出して人と会う(友人、家族、カフェ作業、コワーキング)
- 趣味や運動で「仕事から完全に離れる時間」を確保する
- SNSや日記で思考をアウトプットして感情を整理する
- 必要であればオンラインカウンセリングやコミュニティを活用する
- マインドフルネスの実践
- 運動する
- 過度な糖分摂取を控える
特に運動はメンタルを大幅に改善することが期待できます。
特に効果が高いのは、有酸素のチームスポーツ系の運動です。その他一人でだと、ヨガ、ウォーキング、家事も10%ほどの改善が見込めます。(THE LANCET参照)
1日30分〜60分の運動を週3〜5日続けるのがベストですが、日頃から運動を取り入れる習慣がないと少し大変かもしれません。
在宅ワークは「一人で完結する働き方」ですが、意識的に人との接点を作ることが長期的な安定につながるのです。
また仕事関係の人と会うことで人脈も構築できるので、フリーランスで活動する以上は人と定期的に接点を設けることをしていきましょう。
5. 作業環境の最適化|体に優しいワークスペース
最後に重要なのが「作業環境」。長時間過ごす空間の快適さは、健康・集中力・モチベーションを左右します。
改善ポイント
- 椅子に投資:腰痛予防には人間工学チェアがおすすめ
- 外付けモニター:画面を目線の高さに合わせるだけで肩こり軽減
- 照明と室温:昼は昼白色、夜は暖色系。湿度は40〜60%を保つ
- 整理整頓:デスク周りをすっきりさせると集中力が高まる
- 周辺環境:作業スペースにベッドやソファ、漫画などを置かない
「ちょっとした不快感」が積み重なると、大きな不調につながります。快適な環境は仕事道具の一部として考え、必要な投資を惜しまないことが大切です。
仕事する際は、周辺環境にも気をつけましょう。ベッドやソファ、漫画など無意識でも気が散るものが目に入ると人は集中が途切れてしまいます。
そうなるとパフォーマンスに大きく影響しますので、部屋を分けられる人はぜひ試してみてください。
何を買ったら良いのかわからない場合は、僕がこれまで数多く試してきましたので、こちらの記事を見てぜひ参考にしてみてください。
まとめ
在宅ワークは柔軟で快適な働き方ですが、健康を崩しやすい側面があります。
- 運動不足を防ぎ、体をこまめに動かす
- 栄養バランスを意識して食生活を整える
- 睡眠と生活リズムを安定させる
- 孤独感やストレスをケアする
- 快適な作業環境を整える
これらを意識するだけで、健康を守りながら長期的に働ける在宅ライフが実現できます。
全てを完璧にこなす必要はありません。
できるところを1つずつ取り入れ、習慣化させて長く続けていくことが最も大事です。
日に当たらないだけでも、健康リスクは高くなります。そういう意味でも、出社や外で仕事することも含め考え、どちらにも切り替えられる環境を作ることをオススメします。













