フリーランスITエンジニアは、普段の仕事で培ったスキルを活かしやすい職種です。
その中でも「アプリ開発 × 販売」は、副業として相性の良い選択肢の一つ。自分のアイデアを形にして公開できれば、労働時間に縛られない「資産型の収益」を作ることができます。いわゆる不労所得という考え方ですね。
この記事では、フリーランスエンジニアが副業でアプリを開発・販売して収益化する方法を、ステップごとに解説します。
1. フリーランスエンジニアが副業にアプリ開発を選ぶ理由
フリーランスが副業でアプリ開発を行うメリットは大きく3つあります。
- 時間や場所に縛られない:案件の合間や夜・週末でも進められる
- スキルをポートフォリオ化できる:公開したアプリは営業や転職活動でも有効
- 資産性のある収入源になる:一度作ったアプリが長期的に収益を生む可能性
特に「労働時間と収入が比例しない」という点は、受託案件との大きな違いです。
副業でアプリ開発は、エンジニアとして目指してみたい仕事ですからね。
とはいえ、デメリットもあります。
- 収益化まで時間がかかる:「すぐに稼ぎたい人」には不向き。
- ダウンロード数を伸ばすのが難しい:膨大な競合アプリが存在、集客が必須。
- 収益が安定しにくい:「数千DLされても収益ゼロ」のケースも珍しくない。
収益化することが最大のネックとなりそうです。
副業として稼ぐことを意識するより、集客まで行い一連の流れで経験・スキルアップすることを目的として考えると、普段経験できない実績を積むことができます。
デメリットについても正しく理解し、乗り越えていけられる人が大きなメリットを手にすることができます。
2. 副業で稼げるアプリ開発アイデアの見つけ方
アプリ開発の副業で最初に必要なのは「アイデア探し」です。
- 日常の不便を解決する
例:シンプルな習慣管理、フリーランス向け経費管理アプリ - 既存アプリのニッチな特化版を狙う
例:英語学習アプリの“TOEIC専門版”、家計簿アプリの“学生専用版” - 市場リサーチ
例:App StoreやGoogle Playのランキングを確認
例:Google Trendsでキーワード調査
例:Twitterや掲示板でユーザーの困りごとをリサーチ
ポイントは「自分自身が使いたいと思えるもの」。モチベーションを保ちやすく、改善も続けやすいです。
3. 個人開発で使いやすい開発環境・プログラミング言語
副業では効率よく開発できる環境を選ぶのが成功のコツです。
参考例として、環境や言語は下記のものがあります。
モバイルアプリ
- Flutter(クロスプラットフォーム対応)
- React Native(JavaScriptベースでiOS/Android両対応)
- Swift(iOS専用)、Kotlin(Android専用)
Webアプリ
- Next.js(モダンなフロントエンドフレームワーク)
- Django / Rails(バックエンド開発に強い)
まずはMVP(最小限の機能)で公開することを意識しましょう。完璧を目指すより早めに出して、ユーザーの声を取り込むのが成功の近道です。
4. アプリを公開して収益化する方法(概要)
4-1. 公開方法
- iOS:App Store(Apple Developer Program 年間99ドルが必要)
- Android:Google Play(登録料25ドル、審査は比較的通りやすい)
初めてなら、Google Playでリリースして反応を見てからiOS展開するのがおすすめです。
4-2. 主な収益化モデル
主な収益化モデルは5つあります。
開発するアプリとの相性もありますし、収益化についてはまた別の記事で詳しくご紹介します。
有料アプリ(買い切り型)
- シンプルで管理が楽
- 継続収益は発生しにくい
サブスクリプション課金(定額モデル)
- 継続的な収入が得られる
- 学習・健康・ビジネス系アプリと相性が良い
アプリ内課金
- 無料で提供しつつ、一部機能やアイテムを有料化
広告収益
- Google AdMobなどを利用
- 無料アプリでDL数を稼ぎたいときに有効
Webアプリ課金
- StripeやPayPalを使えばストア手数料を避けられる
4-3. 成功するための工夫
最も重要で抜け落ちるのがここのポイントです。主に宣伝、集客になります。
どれだけ良いアイデアがあったとしても、どれだけ高い技術力を出しても、知られなければ収益には繋がりません。
開発よりこちらの方が時間はかかるかと思いますし、得意としないエンジニアも多いかと思います。
また反応をみて、しっかり分析する必要もあります。
- ストア内SEO(タイトルや説明文に検索キーワードを盛り込む)
- アイコン・スクリーンショットで魅力を伝える
- SNSやブログで発信して集客をサポートする
5. 成功するフリーランスエンジニアの副業アプリ戦略
5-1. 複数アプリでリスク分散
1つのことにこだわりすぎて、いくら機能を追加してもダウンロード数は増えていきません。
複数のアプリを開発することを視野に入れて、その中で1つ可能性が出てきたら力を入れて開発していくというスタンスが大事です。
また、開発するときは、汎用性、共通化を意識して開発すると、コストも抑えられて複数アプリを開発するスピードも上がります。
- 1つのヒットに頼らず、複数アプリを展開
- 同じテーマの派生アプリを作れば開発コストも抑えられる
5-2. SNSやブログでの発信
アプリ開発に関わらずどんな新規事業でも言えることですが、最初に利用してもらえる人たちを見つけていきましょう。
主にSNSがメインとなりますが、開発以上に力を注ぐことになるとは思います。
- 開発過程やリリース情報を発信
- ファンを作ることで、リリース時にDLが伸びやすい
5-3. レビュー改善サイクル
利用してもらった人たちからできるだけレビューを集めましょう。
完璧にするよりとにかくスピードを持って改善を繰り返していきます。
そうすると反応もよく、信頼関係を構築し、よりアプリに対してアイデアをもらえたり、応援してくれる人も増えてきます。
- レビューを集め、改善を繰り返す
- 丁寧に返信することでユーザーの信頼を獲得
5-4. データ分析の活用
データの分析も積極的に活用していきましょう。
定量的な判断は行動するための大きな指針です。
- Firebase Analyticsやストア分析ツールを利用
- 「使われている機能」「利用が落ちるタイミング」を把握して改善
5-5. 長期的な戦略
最初:小さなアプリで経験を積む、利用者・ファンを作る
中期:DLが増えたら課金・サブスク導入(収益化を行う)
長期:複数アプリで収益を安定化
一発の大ヒットを狙うより、改善を繰り返して「資産になるアプリ」を育てる意識が大切です。
まとめ
フリーランスITエンジニアが副業としてアプリ開発に挑戦するのは、
- スキルを活かせる
- 資産型の収益を作れる
- ポートフォリオにもなる
という点で非常に有効です。
アイデアを形にして公開 → 収益化モデルを選択 → 継続的に改善・発信
この流れを繰り返すことで、アプリが「労働時間に依存しない収入源」へと成長していきます。
アプリ開発で収益化となるのが一番の理想ですが、一連の流れで活動することによって、アプリでの収入源以上のスキルを手にすることができます。
まずは考えすぎて完璧なものを作るより、思いついたものをまず作ってみるぐらいの感覚からスタートして「育てていく」というマインドで取り組んでいきましょう。














